この記事でできること
「AIが要約してくれる時代に、メルマガはまだ効果があるのか」という疑問に、2026年の購読者調査の数字で答えます。そのうえで、読まれるメルマガの条件を5つに絞り、Brevo のどの設定で実現するかまで落とし込みます。
なぜ必要か
2026年のメルマガには、2つの「AI」が同時に関わっています。
- 作る側のAI:文面や件名を生成AIで作る送信者が増え、読者は「AIっぽい文章」を見分けるようになった
- 読む側のAI:受信トレイの要約・分類が進み、件名と冒頭で用件が伝わらないメールは開かれる前に流される
一方で、LINE や SNS に分散した情報の中で「自分宛てに届く」チャネルはメールだけ、という状況も変わっていません。効くかどうかは、送り方で決まります。
調査が示すメルマガの現在地(2026年)
株式会社ベンチマークジャパンが2026年1月に実施した「メルマガ購読調査2026年度版」(本調査600人、20〜60代の会社員・公務員・経営者等)の結果から、送信者に関係する数字を抜き出します。
| 項目 | 結果 | 送信者への意味 |
|---|---|---|
| メルマガを受信している人 | 65.5%(2023年の71.3%から5.8ポイント低下) | 母数は減っているが、3人に2人には届く。発表側は「価値の低下ではなく、情報源を選別するようになった」と分析 |
| 1通あたりの閲読時間 | 仕事用は30秒〜1分未満、プライベート用は10秒〜30秒未満が最多。約7〜8割が1分未満 | 1分で用件が伝わる構成が前提 |
| 開封を判断する材料 | 件名 49.8%、本文プレビュー 22.7%、送信元名 11.8% | 件名とプレビューテキストで8割以上が決まる |
| 配信停止の理由 | 配信数が多すぎる 38.8%、内容に興味がなくなった 34.5% | 頻度と関連性が解約の二大要因 |
| 期待するコンテンツ | セール・クーポン 56.0%、最新情報 53.7%、商品・メニュー情報 50.6% | 「得する」「新しい」「選べる」が求められる |
| 読む時間帯 | 仕事用・プライベート用とも12〜15時台が1位。プライベートは21〜23時台が2位 | 送信時刻の初期値はここから |
| 使われているメールソフト | 仕事用:Gmail 59.2%、Outlook 41.3%、Yahoo!メール 37.8%。プライベート用:Gmail 63.7%、Yahoo!メール 47.7% | Gmail・Yahoo・Microsoft の送信者要件を満たさないと、そもそも届かない |
| 購入・予約につながった経験 | 各チャネルとも約8〜9割が「よくある」「たまにある」 | 読まれれば行動につながる |
| 会社・店舗の情報を見るチャネル | LINE 41.3%(前回から16.2ポイント減)。メルマガ・X も低下、YouTube・TikTok は上昇 | プッシュ型は全体に減り、動画が伸びている。併用が前提 |
出典:株式会社ベンチマークジャパン「メルマガ購読調査2026年度版」(PR TIMES、2026年3月10日)。数値は同リリースの記載によります。
AIで作ったメルマガに、読者が求めること
同じ調査では、AIで作成されたメルマガについて読者が注意する点も聞いています。
| 注意する点 | 割合 |
|---|---|
| 文章や内容が不自然でないこと | 27.5% |
| 情報に誤りがないこと | 23.3% |
| 文章の長さが適切であること | 22.7% |
年代別では、20〜30代は「長さ」、40代は「不自然さ」、50代以降は「正確さ」を最も重視しています。発表側も「最終的な確認は人間が行うべき」としています。
重要: 生成AIで書いた文面をそのまま送ると、不自然さと誤りの両方で信頼を失います。AIは下書きと件名の候補出しに使い、数字・日付・リンク先は人が確認してください。
だから効く:読まれるメルマガの5つの条件と、Brevoでの実践
1. 件名とプレビューテキストで用件を言い切る
開封判断の約半分は件名、2割は本文プレビューです。「○○のお知らせ」ではなく「11月の価格改定と、旧価格で申し込める期限」のように、読者にとっての用件を先に書きます。
- Brevo:キャンペーン作成の「Subject line(件名)」と「Preview text(プレビューテキスト)」を別々に設定する。プレビューは件名の続きを書く場所で、本文冒頭の繰り返しにしない
- 件名は A/B テストで検証する(Standard 以上)。A/Bテストの進め方、件名とは
2. 1分で読める長さにする
7〜8割が1通1分未満です。1通1テーマ、見出し+3〜5行、ボタンは1つ。詳しい説明はWebページに置き、メールは「読むか決める」ためのものにします。
- Brevo:テンプレートのブロックを減らし、プレビューとテスト送信でスマホ表示の長さを確認する。20代の仕事用メルマガは7割がスマホ閲読です
3. 頻度は読者ごとに変える
配信停止の最大理由は「多すぎる」です。全員に同じ頻度で送るのをやめ、反応のある人には多く、ない人には少なく送ります。
- Brevo:開封・クリックの有無でセグメントを分け、反応のない人には月1回の要約だけにする。配信頻度の最適化
- 送信時刻は12〜15時台を初期値にし、Standard 以上の「AI送信時刻最適化」で個人ごとに調整する
4. 「得する・新しい・選べる」を必ず1つ入れる
期待されるのはクーポン、最新情報、商品情報です。会社の近況だけのメルマガは、興味を失われます(停止理由の34.5%)。
- Brevo:動的コンテンツで、属性や購買履歴に応じて見せる商品・特典を変える
5. AIは下書きまで、確認は人が行う
AIで作った文面は、不自然さと誤りを人が直します。送信前に「数字・日付・固有名詞・リンク先」を必ず確認します。
- Brevo:キャンペーンエディターのAI生成機能(Starter 以上)で件名案と下書きを作り、確認後に送る。確認の手順は送信前チェック
「届く」が前提:読者の6割はGmail
仕事用・プライベート用ともGmail が6割前後、Yahoo!メール・Outlook が続きます。2024年以降、Gmail と Yahoo は送信者に認証と迷惑メール率の基準を求め、Microsoft も2025年に同様の基準を発表しました。内容を磨いても、認証がなければ受信トレイに入りません。
- 独自ドメイン、SPF・DKIM・DMARC、ワンクリック配信停止、迷惑メール率0.3%未満:送信者ガイドライン対応チェックリスト
- 届かないときの切り分け:メールが届かない原因と対策の全体像
他チャネルとの役割分担
LINE は前回より16.2ポイント減、動画系SNSは上昇しています。発表側は「複数チャネルの併用が有効」としています。メルマガの役割は、自社の顧客リストに、自社のタイミングで、確実に届けることです。SNSは新しい人との接点、メールは関係を続ける接点、と分けると設計しやすくなります。
効果を数字で見る
| 指標 | Brevoで見る場所 | 目安の考え方 |
|---|---|---|
| 開封率・クリック率 | 「Campaigns(キャンペーン)」→「Statistics(統計)」 | 件名・内容の改善を前後で比較。詳しくは配信実行と結果の確認 |
| 配信停止率 | 同上 | 増えたら頻度を疑う |
| 迷惑メール報告率 | 同上、Gmail Postmaster Tools | 0.3%未満を維持。超えると到達率が落ちる |
| 購入・予約 | リンク先のコンバージョン、Brevoの取引管理 | 調査では8〜9割が「つながった経験あり」 |
よくある疑問
Q. 受信率が下がっているなら、メルマガはやめてLINEに移すべきですか? A. 調査では LINE の方が大きく減っています(16.2ポイント減)。どちらか一方ではなく、メールは自社リストへの確実な配信、LINE・SNS は接点づくりと分けて併用するのが現実的です。
Q. AIで全文を書いても大丈夫ですか? A. 読者の4人に1人以上が「不自然さ」「誤り」を気にしています。AIで下書きし、人が数字・日付・固有名詞・リンクを確認して送ってください。特に50代以降の読者が多い場合は正確さが重視されます。
Q. 週1回は多すぎますか? A. 内容と読者によります。配信停止の最大理由が「多すぎる」なので、反応のない人には頻度を落とす設計にすれば、週1回でも続けられます。
Q. この調査はどこの会社のものですか? A. メール配信サービスを提供する株式会社ベンチマークジャパンの自社調査です。BrevoNavi とは関係のない第三者の調査で、本記事は PR TIMES で公開されたリリースの数値を引用しています。
出典(確認日:2026年10月23日)
- 株式会社ベンチマークジャパン「メルマガ購読調査2026年度版」(PR TIMES、2026年3月10日) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000081059.html
- Google「メール送信者のガイドライン」 https://support.google.com/a/answer/81126?hl=ja